パリには、かつて画家が住んでいたアトリエがその画家の作品を展示する
美術館になっている場所がいくつかあります。
そのひとつがドラクロワ美術館。
サン・ジェルマン・デ・プレの教会の裏手にある路地裏に
ひっそりと門を開いています。
サン・シュルピス教会の壁画を仕上げるため、1857〜1863年のおよそ6年間
最晩年のドラクロワは教会から近いこの場所にアトリエを構えました。
パリらしいアパルトマンが立ち並ぶ路地。
小さな広場の端っこに入口があります。
門をくぐると、広々とした中庭。
現在は「ファンタン・ラトゥール、マネ、ボードレール、ドラクロワへのオマージュ」展
を開催中です。(2011/12/7-2012/3/19)
ファンタン・ラトゥールが描いた大作《ドラクロワへのオマージュ》を中心に、
それぞれの作家がドラクロワを讃えて制作した油彩画、デッサン、版画、手紙などが
展示されています。
ドラクロワという画家が絵画の歴史に残した足跡の大きさはもちろんですが、
19世紀半ばのパリの美術界で、彼を中心に渦巻いていた作家たちの交流が、
路地裏の小さな部屋でふっと蘇るような、濃密な展覧会でした。
http://www.musee-delacroix.fr/fr/
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